interview20 シンガポール・マレーシア中心に教育に飛び回るネイル講師

シンガポール在住でアジア圏を中心に講師やPRとして飛び回る内藤陽子さんにお話しを伺いました。

ネイリストへの転身、海外移住や講師業はひょんなきっかけからでした。

4児の母でもある内藤さんのキャリアヒストリー・ライフワークについて話して頂いています。


▼内藤さんのキャリアヒストリーを教えて下さい。

被服科の高校を卒業し、ファッション専門学校に入り、その後フリーター生活を送っていました。

東京で2年ほど販売の仕事をした後に名古屋に戻り、アパレルブランドに就職。

仕事柄、ネイルサロンにも通っていました。

爪の形が元々あまりキレイではなく、初めてネイルをしてもらった時はとても感動しました。

自分でも手先が器用な方だと思っていたので、ネイリストという職業に興味を持ちだしたのはこの頃です。

そんな中、20代後半になり「何かやり残した事はないかな?」と考えた時に、ワーキングホリデービザの存在を知りました。

今まで海外にも興味はなく、英語もできない状態でしたが「何か環境を変えたい」一心でエージェントに申込み、開放的なイメージに惹かれてオーストラリアに渡航しました。

その地で今の夫と出会い、ワーホリ中にオーストラリアで結婚。

結婚式のネイルはフリーペーパーで日本人ネイリストさんを探してお願いしました。

手に職があれば海外で生きていく上で武器になるな。と、技術者の素晴らしさを改めて感じました。

ビザ満了と出産を機に日本に帰国し、ネイルを学ぶべく資格取得とプロフエッショナルな内容を学べるネイルスクールに入学しました。


▼シンガポールに行かれたきっかけを教えて下さい。

夫がインドネシア人で、出会った場所も海外なので日本で生活をしていくという選択肢はありませんでした。

オーストラリアでお世話になった日系ブライダル会社のように、日本人とのコミュニケーションを取りながら海外で仕事をしたいと漠然と考えていました。

ビザが取れ、子供を連れて安心して暮らせる場所がいいなと思っていたところ、シンガポールへの夫の転勤が決まり、帯同する事になりました。

当時のシンガポールはビザが取りやすく、渡航して数ヶ月後に永住権を取得。

治安も良く、安心して子育てや生活が出来る場所だと思いました。


▼渡航後はどのように過ごされましたか?

永住権を取得してからは、日系美容室一角を借りてネイルサロンをスタートしました。

在住日本人のお客様を対応する中で「カルジェルをやってほしい」とのリクエストが多く、国内でカルジェルを学べる場所を探し、現地スクールに学びに行くことになりました。

その際、スクールから「あなたネイリストよね?」と声を掛けられお誘い頂き、そのスクールで講師業をスタートする事になりました。

人に技術教える事の難しさ、楽しさを知り講師業の奥深さを知りました。

定められたカリキュラム内容以上の事を説明したくなったり、他の先生との教育内容バランスを取る事が難しく、「思う存分自分の知識技術を教えたい。」と独立を考え始めました。

その後、シンガポール人と共同で会社設立をし、スクール運営をすることになりました。


▼スクール運営はいかがでしたか?

スクールを運営しながら、アメリカのネイルシステムのエデュケーターにもなりました。

そこでは商品知識や教え方、コンテストに向けたトレーニングを受けることができ、メンバー間の交流も含めてとても良い刺激になりました。

スクール運営をする上で、実績を作る事が大切だと思い、精力的にコンテストに出場をし出したのもこの頃です。

今ではSNSを通して自分の個性や作品を披露できますが、当時はトロフィーなり賞状なりを取る事で自分の作品や技術をアピールできていました。

その後、メーカーとのフリー委託にシフトチェンジし、スクールは閉校しました。

スクールを始めた当初は、コンペティターになりたいネイリストさんが多く来ましたが、だんだんコンペ受賞ではなく「ネイル技術でお金を稼ぐこと」に重きを置くネイリストさんが増えてきました。

まずは手元にお金を残すためにはどうすればいいのか?という、より実践的な内容の方が需要が高まってきて、コンペ受賞にフォ―カスした内容の需要は少なくなっていきました。


▼その後はどのような活動をされていますか?

スクール経営ではなく「教える」ことに集中したいと思い、現在は国内外問わず企業からの依頼をフリーで受けています。

現地の日系代理店やメーカーからの依頼で展示会でのデモストレーションや講師としてセミナーを行っています。

シンガポール、インドネシア中心に活動をしていますが、まだまだネイル業界の社会的地位が低く、業界全体の底上げが必要です。

日系サロンは単価を取れますが、まだまだローカルサロンの料金が上がらない事が課題です。

その為にはネイルサービスの単価を上げること、ネイリストへの正しい知識を共有する教育が大事だと思っています。

東南アジアでも日本のようにネイリストが「憧れの職業」になりつつあります。

講座を受講する生徒はほぼプロネイリストばかりで、独学で学んできた生徒さんも多いです。

資格や教育基準がないからこそ、実戦で身に着けた技術力はすごいなと感じています。

きちんとお客様に説明をすることができるプロを育て、稼げるお手伝いができればと思っています。


▼情報収集はどうされていますか?

日本に帰国した際に、信頼している色々な先生の講座を受講しに行きます。

技術のブラッシュアップはもちろん、新商品やブランドのお話を聞いて新しい情報を得てして帰ります。

日本の情報や技術は生徒さんから信頼されています。


▼陽子さんのキャリアを振り返り、今後についてはどう考えられていますか?

私はどちらかというと自分で道を切り開いてきたわけではなく、周りの環境によってチャンスを貰えたと思っています。

ネイルが好きで、シンガポールの地に住むことになっただけですが、運が良かったと思います。

その場その場で求められる事を受け、前向きに動いてきたからこそ今があると思っていますし、ご縁も知らない間に頂けて本当に有難いです。

東南アジア圏はまだまだネイルに関しては発展途上だと思われるので、今後も現地の需要に寄り添った教育や情報共有をしていきたいと思っています。


内藤陽子(Yoko Naito)

Facebook https://www.facebook.com/yoko.naito.18

Instagram https://www.instagram.com/yoko_naito/

 

 


interviewerより

ネイリスト・海外移住・講師業への転身をその都度、周りの需要に合わせて柔軟に対応されているお話がととても勉強になりました。

ご自身のキャリアや実績を持ちつつ、とても謙虚で丁寧な姿に、企業や生徒さんからも引っ張りだこな事が納得です!

今後も世界中でのご活躍、楽しみにしております。


interviewer

久賀田有紀 Yuki Kugata
一般社団法人 海外ネイル協会 代表理事・ネイルサロンオーナー
教員在職中にネイルスクールに通い2009年ネイリストに転職。
2015年より1年間パリにてネイリストとして活動。

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